さて、皆さんは「災害」という言葉を目や耳にした場合、まずどのようなものを思い浮かべるでしょうか。
目次
二次災害とは
災害と聞いた場合、恐らくは地震や台風、火事といったものを想定するかと思います。
もちろんこれらの災害自体も命にかかわる大変恐ろしいものですが、実際に災害が発生した際に危惧すべき重要なことが他にもあります。それが、「二次災害」です。
ここで質問です。もし大規模な地震が発生したとして、あなたはどうしますか?
「机の下に隠れて落下物から身を守りつつ、安全を確保しながら指定された避難場所へ避難する」という回答が一般的なものとなるでしょうか。
では、更に質問です。
避難を行った後に自宅に戻ったところ、地震の影響で停電や断水が発生していました。
この場合、生活を送る上でどのような影響が考えられますか?
起こり得る被害
まずは停電の影響から考えてみましょう。
地震の時期によっては、エアコンが使えないために熱中症や低体温症に繋がります。また、冷蔵庫も使用できないため、食中毒や食糧不足による健康上の被害も考えられます。
そもそも、電車が止まり食料品などの調達もできなくなるかもしれません。
また、照明が点かないことで、地震により落下したガラス製品の破片を触る・踏むなどしてしまい、怪我をしてしまうというようなことも考えられますね。
更に、高度な情報社会となった現代では、スマートフォンやパソコンなどでの情報伝達が行えなくなることで起こりうる影響も甚大です。
安否確認や緊急時に助けを求めることができるかどうかということは、当たり前のことではありますが、生死を分けることに直結します。
もしくはマップが確認できず、避難場所に辿り着くことができない……ということも考えられるかもしれません。
他に考えられる事態としては、日常生活の中で持薬などが欠かせないという方にとっては、どこで薬を手に入れられるか、という情報を得られないことも大変重要な問題です。
一方で断水については、まず考えられるのはやはり飲み水の問題です。
水はあったとしても飲料水として使用できるかはまた別の問題であり、断水時にまず最優先課題となるのは飲料水の確保となることは間違いありません。
また、食料品によってはまず洗わないと調理ができない場合が考えられる上、食器が必要な場合は洗い物に必要な水なども考慮すべきでしょう。
なるべく洗い物を出さないようにする工夫も必要かもしれません。
なお、食事についてだけでなく、トイレやシャワー、洗濯などの衛生的な問題もとても重要です。
非常時には怪我や病気の手当も満足にできないことが考えられるため、不衛生な環境により症状が悪化することも考えられるからです。
上記の例はあくまで一部となりますが、このように実際に停電・断水が発生すると、ありとあらゆる行動が制限されることとなります。
地震による土砂崩れや津波、火災といったものだけではなく、上記のような影響についても備えるべき「二次災害」となります。
もしもに備えるために
このような状況を乗り越えるためには、災害が起こってしまってからでは手遅れであり、平時からの備えが最も重要です。
普段からの備えがしっかりとできているか、避難経路の確認なども含め、この機会にご自身の備えを今一度見直してみましょう。
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