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豪雨による熊本災害の教訓:被災者の声から学ぶ必需品(前編)

更新日:2023年7月31日

皆さんは2020年7月に発生した、熊本豪雨災害を覚えているでしょうか。


7月3日から6日にかけて、熊本県を中心とした九州地方で発生した記録的な豪雨により、熊本県では土砂崩れや河川の氾濫などの災害が多発し、多数の人命や財産に被害が出ました。


水道や電気などのライフラインが断たれ、住民の生活に大きな影響が出たことも記憶に新しいでしょう。


今回は、熊本豪雨災害の被災者の方に当時の被災状況について体験談を伺いました。


リアルな被災時の状況や復旧に向けた活動を通して、災害時に必要なものや事前に準備しておくべきものを一緒に考えていきましょう。




 

目次

 

災害発生と避難

今から3年前の2020年7月 熊本県人吉市で豪雨災害が発生しました。


被災された熊本県人吉市在住のSさんに当時の被災状況をお聞きしましたので、

以下にSさんの体験談をレポートします。



Sさん体験談

災害は7月4日(土)の早朝に発生しました。


熊本県人吉市では前日の夜から大雨となっており、夜中もずっと警報が鳴っていたのですが、避難勧告が出されたのは7月4日の早朝でした。


近所の方が我が家まで来て、「すぐ近くの川の水位が上がっており、危険なので避難しよう」と声をかけてくれたので、すぐに避難準備を開始し荷物を纏め、車を1台自宅に残し、もう1台の車で避難所まで向かいました。


避難場所は、高台にある役場の中にある体育館です。


避難所で近所の方から自宅周辺の状況を聞いたところ、自宅に残してきた車が避難から15分後に流されてしまっており、建物の階段や1Fも冠水しているということでした。


あと一歩避難が遅れてたら、避難所まで来ることもできなかったかもしれないと思うとぞっとしたことを覚えています。


避難所での状況

避難所の役場は収容人数60名までとなっており、食事や水は確保されていました。

また、水洗トイレは断水で使用ができなかったため、ビニールタイプの簡易トイレが用意されていました。


避難所の中は明かりが十分とは言えず、暗くて危険でスマートフォンのライトを点けて歩かなくてはいけませんでした。


役場には非常用発電機があったため、スマートフォンを充電することができたのは幸いでした。


充電ができなければ、満足に歩くこともままならなかったと思います。


とはいえ、当時、スマートフォンはdocomoやauの基地局も大雨により倒壊してしまい、通信はできなくなっていました。


同様にテレビも映らず、避難生活中の情報源としては地元熊本市のラジオしかありませんでした。


なお、ラジオは懐中電灯と一体になっているものを使いました。


避難する際に財布や保険証、母子手帳、通帳などを持ち出している方が多く、感心したことを覚えています。


被災後の生活と支援

最終的に、私は4日間、避難所で暮らすことになりました。


自宅の水は7月5日頃に引いたのですが、一度浸水したため住める状態ではありませんでしたし、電気や水道も復旧していなかったからです。


避難中は親戚の方にタオルや下着などを貸してもらっていたのですが、避難所での生活を終えた後もその親戚のお宅でしばらくお世話になりました。


過去には熊本球磨川の氾濫があったのですが、その際に私も周囲でも床上浸水はもちろん床下浸水を経験した方がいなかったので、対策や準備できておりませんでしたので、前もって避難訓練や浸水の対策をしておけば良かったと災害を通じて感じました。


まとめ

前編では、Sさんが災害にあってから避難するまでの状況をレポートさせて頂きました。


災害はいつ発生するかわからず、必要なものや事前の準備の重要性について考えてみたところ、水や食料といった生活必需品を備蓄する大切さを改めて感じました。


防災備蓄品は、最近 スーパーやコンビニでも購入する事が出来ますので、

日頃から備えが大切ですね。


次回、後編では、Sさんの会社の災害対応と業務再開までの状況、防災備蓄の必需品や企業防災対策の重要性をレポートさせていただきます。



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